笑い話みたいな笑えない話である。
医者から「腎臓の数値がよくないから大きな病院へ行って検査してもらってください。すぐ紹介状を書きます。」と言われ紹介状を持って近くの総合病院へ行った。ベッド数二百にも満たないから小さな総合病院だろう。
私自身は体調の変化は感じていないが検査の数値がよくないわけだからちゃんと検査しておくにこしたことはないだろうと思い紹介状を持って総合病院でC T 検査を受けその結果を町医者に聞いた。
事態はさらに面倒になった。「もっと大きな病院でMRI 検査を受けろ」という。
今度は少し遠い。車で30分ほどかかる。気は進まないが無視するわけにもいかないので休みの日に行って検査を受けた。今度は説明も大病院の先生がすることになって一週間後に会社を休んで説明を聞きに行った。悪いのは膵臓で腎臓の方は問題ないという。
詳しい症状は MRIでは分からないから特殊な内視鏡検査を受けろという。たらいまわしされているわけではないが、自分ではなんの変化も感じていない自分の体をいろんな方法で調べるのはなんとなく違和感を感じる。
調べなければ何もなかったこととしてこの先少しずつ体調の悪さを感じながら年齢を重ねていくのだろう。そしてまあ何とかあちこちの痛みに耐えながら八十歳くらいまで生きて、死因「老衰」と書かれてこの世を去っていくのが今までの社会で、医学が発達すると見つからないはずの病まで見つかって健康寿命を損ねながら(損ねないかもしれないが)長生きしてしまう。
医学の進歩も善し悪しだなと思った。
内視鏡検査は麻酔を受けながら行う。どうしても付添人と一緒に来いというので仕方なく妻に頼んで一緒に来てもらった。
検査を受けるとき最初はきつかったがいつのまにか意識が遠のき気が付いたら終わっていた。自分ではしっかりしているつもりだったが控室まで看護師さんがついてきてタイマーをセットし30分ほど休んでから帰るように言われた。
別に急ぐ用事もないのでタイマーが鳴るまでタブレットで囲碁を楽しみながら待った。気分が悪いようなことは全然なかった。立ち上がってもフラすらするようなことは全然なかった。この程度なら妻についてきてもらう必要ななかったな、と思える程度であった。
そして十日後に内視鏡検査の結果を聞いた。
膵臓にのう胞が出来ていてそれが水管を拡張させているのだという。1.05センチの大きさでこれは内視鏡検査でないとみつからないものらしい。この太さは手術による切除の対象らしい。
早く見つかって運がいいともいえるが癌でもないので癌細胞が出てこない限り直ちに命にかかわるようなものでもないらしい。
さてどうするか。次に医者に会う10月8日までに答えを出さなければならない。
ゆっくり考えよう。
コメントを残す